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動画配信で使用されるCDNとは?ライブストリーミングとの関係性も解説
動画の遅延や中断は、動画配信、特にストリーミング配信で視聴者の満足度に大きく影響します。遅延や中断の積み重ねが視聴者の満足度を下げ、結果的に他社サービスに移行し、配信企業の売上の低下に繋がります。
このような状況を防ぎ、快適なCXを実現するのがCDNです。
本記事では、動画配信において切っても切り離せないCDN利用のメリットとオススメのサービスを3つご紹介します。

動画配信サービスで使用されるCDNとは
CDN(コンテンツデリバリーネットワーク)は、コンテンツをホスティングしているオリジンサーバーとCDNのキャッシュサーバー(エッジサーバー)群を接続し、利用します。
キャッシュサーバーは、世界各地に配置され、視聴者に最も近いキャッシュサーバーから動画や音声などを配信します。
最初の視聴者のリクエストは、オリジンサーバーまで到達し、そのデータをキャッシュサーバーにキャッシュ(複製・保存)するため、2人目以降の視聴者にはキャッシュサーバーから配信されます。
これにより、視聴者とサーバーの距離が縮まり、その距離が短ければ短いほどコンテンツをより早く視聴者に届けることができ、品質も保つことができます。
≫≫ CDNサービスをシェア順で比較!市場や料金についても徹底解説
☑︎|ライブストリーミングの市場規模
☑︎|動画CDNでストリーミング配信をサポートする
ライブストリーミングの市場規模
「世界のライブストリーミング市場ー予測2022ー2031年」では、ライブストリーミング市場は、2022年に641.5億ドルの市場価値になります。
2031年には、4,654.4億ドルに伸長を見込み、2022年から2031年の間は、28.1%のCAGR(年平均成長率)の成長を予想しています。
配信サービス大手のYouTubeは、広告の売上のみで2020年は50億3700万ドル(約5750億円)でしたが、2021年前年同期比では、72億500万ドル(約8270億円)へ成長しました。
このようにライブストリーミングの市場やサービスが伸長していることがわかります。
出展 世界のライブストリーミング市場ーコンポーネント別(プラットフォームおよびサービス)、エンドユーザー別(メディア・エンターテインメント、eスポーツ、など)、および地域別ー予測2022ー2031年
動画CDNでストリーミング配信をサポートする
動画配信では、遅延や中断がないことが重要です。ライブストリーミング市場が拡大し、視聴者は様々なサービスの選択肢があるため、一度の遅延や中断で他社のサービスに切り替えるというデータもあります。そこでCDNを導入し、快適な視聴を提供することが重要です。
動画配信大手のNetflixでは2011年から、全世界への配信のために独自のCDN「Netflix Open Connect」を開発し、サービス提供を行っています。
2012年の開発当初は、1つのサーバーのスループットが8 Gbpsでしたが、2016年の同サーバーのスループットは90 Gbps以上と各段に改善させており、CDNの利用による速度改善の重要性が伺えます。
出展 Netflixはいかにして世界中のISPと協力し、優れた視聴体験を生み出しているのか
動画CDNを使用するメリット
CDNには、オリジンサーバーの変更がCDNに反映されるるまでに一定の時間がかかり、その間に古いコンテンツが配信される可能性があるというデメリットがありますが、それをカバーする3つのメリットがあります。
☑︎|サーバーの負荷を軽減させ安定した動画配信を実現
☑︎|運用のコスト削減が可能
☑︎|サイバーセキュリティ対策になる
サーバーの負荷を軽減させ安定した動画配信を実現
「動画配信サービスで使用されるCDNとは」でご紹介した通り、CDNはキャッシュサーバー群で構成されているため、高負荷のかかる動画配信でもサーバー群で最適化ができます。
また、視聴者に最も近いキャッシュサーバーを経由しコンテンツを配信するため、ネットワークの経由ルートの最適化ができ、高速で安定した動画配信を可能にします。
運用のコスト削減が可能
視聴者のアクセスが集中した場合、クラウドサービスではオートスケール(サーバー負荷によって、自動的にクラウドサーバーの台数を増減)します。
オートスケールによって台数が増えた分、サーバーの従量課金の料金も上がります。
クラウドサービスのデータ転送量は、データの転送の地域と転送量で料金が加算される場合がほとんどです。データの流量でコストが増加するため、動画配信などデータ量が多い場合には、データ転送量のコストはどんどん増大します。
CDNを導入すると、オリジンサーバーへ到達する場合のみホスティングサーバーとのデータのやり取りが実施されます。大元のサーバーコストを押さえることができるため、コスト削減できるケースが多くあります。
サイバーセキュリティ対策になる
CDNサービスの間接的な利点として、Webサイトのセキュリティの向上があります。CDNはエッジサーバーにコンテンツを分散させ、Webサーバーの過負荷を回避するため、近年増加しているDoS攻撃やDDoS攻撃に特に有効です。
攻撃者は大量のリクエストを送信することで、サーバーやWebサイトをダウンさせることを目的にしています。サーバーがダウンするとビジネスの機会損失や評判を落とし、より悪質なハッキングや攻撃を受けるセキュリティリスクが増します。
CDNは、DoS/DDoS攻撃に対する防御としても機能し、攻撃を阻止するのみならず、更なるセキュリティリスクの抑制に繋げます。
動画配信でオススメなCDNサービス3社を解説
ここまで、動画配信におけるCDN利用のメリットをご紹介しましたが、オススメのCDNを3つご紹介します。
☑︎|Akamai
☑︎|Amazon CloudFront
☑︎|Cloudflare
Akamai
Akamaiは、動画配信CDNの老舗サービスの一つです。130カ国以上に配置された24万台以上のサーバーは最大級です。Akamaiは、すべてのWeb上のトラフィックの約15〜30%を配信しています。
アメリカでは、小売業者上位100社のうち96社が、コンテンツ配信にAkamaiを利用しており、主要顧客にApple、Facebook、Twitter、Googleがあります。
Akamaiのプラットフォームは、ライブストリーミングとオンデマンドビデオのホスティングをサポートしています。
その他にも、分析、ビデオセキュリティ、プライバシー設定、HTML5 ビデオ配信など、動画配信に便利な機能を提供しています。
Amazon CloudFront
AWS CloudFrontは、Amazon Web Services(AWS)が提供するCDNです。
CloudFrontは28カ国にサーバーがあります。Akamaiを見たときの130カ国と比較すると、比較的少ないですが、米国、カナダ、ヨーロッパ、アジア、南米は十分にカバーしています。
CloudFrontは、Hulu、Amazon Prime Videoなどの動画配信サービスやバンダイナムコスタジオ、Softgamesなどのソーシャルゲームを提供する企業で利用されています。
CloudFrontの強みはAWSとのシームレスな連携と、大容量のダウンロードやウェブコンテンツのキャッシュに人気があり、広く利用されています。
また、ライブとオンデマンドの両方のビデオストリーミングをサポートしています。CloudFrontのシステムは基本的なものですが、外部ツールやAPIを使用して機能を増強することができます。
≫≫【AWSのCDNサービス】Amazon CloudFrontの料金からメリットまで徹底解説!
Cloudflare
Cloudflareは、CDNサービスを提供するアメリカのWebインフラ、Webサイトセキュリティ企業です。Cloudflareは、PoP(Point of Presence/配信サーバーの所在地)を世界中に広く分散させたストリーミングCDNとして成長しています。
CloudFrareの導入企業には、SONY Music、shopify、JCB、DHL、早稲田大学などがあります。
Cloudflareには、クラウドエンコーディングやカスタマイズ可能なHTML5動画プレイヤーなど、便利な機能が搭載されています。また、APIもサポートしていますので外部サービス連携も可能です。
まとめ
動画配信プラットフォームの数が増加し、視聴者の選択肢が豊富になりました。動画配信企業は視聴者によりシビアに見られ、一度の遅延や中断でも離脱し、売上の減少に繋がる場合があります。
今後もライブストリーミング市場の拡大が予測され、快適な視聴を実現するCDNの利用は、動画配信企業においてマストとなりつつあります。CDNは負荷分散のみならず、DDoS攻撃などのセキュリティリスクを回避し、コスト削減を実現できます。
本記事では、3つのCDNをご紹介しましたので、自社にあったサービスを検討してみてください。
