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CDNの導入方法を解説!メリットや事例もご紹介
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CDNの導入方法を解説!メリットや事例もご紹介

CDNとは、コンテンツ・デリバリー・ネットワーク(Content Delivery Network)の略称のことです。CDNは、主に自社のWebサイトの読み込み速度の向上・改善だけではなく、負荷分散やセキュリティ強化などの目的で利用されています。

近年、CDNの導入を検討する企業が増えていますが、「どのような手順で導入すれば良いのか」「CDNを導入するために何から行うべきか」などと迷う方も多いのではないでしょうか。

この記事では、CDNの導入方法を詳しく知りたい方や、不安に感じている方向けにCDNの導入方法について詳しく解説します。CDNのメリットや事例も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

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CDNの導入方法

CDNの導入方法

CDNを導入する際には、以下の手順で進める必要があります。

1. オリジンサーバーを設定する
2. CDNの設定をする
3. DNSの設定をする
4. 切り替え作業
5. 動作の確認

それぞれの作業について解説していきます。

1.オリジンサーバーを設定する

「オリジン(Origin)」とは「起源」または「発端」といった意味の言葉です。オリジンサーバーとは、配信したいコンテンツが格納してあるWebサーバーのことを指します。CDNは、このオリジンサーバーからコンテンツをキャッシュし、ユーザーに対してオリジンサーバーに代わってコンテンツ配信を行う仕組みです。

はじめに、このオリジンサーバーの設定を行います。CDNの管理画面からオリジンサーバのアドレスを指定しましょう。

2.CDNの設定をする

次にCDNの設定を行います。設定項目はCDNサービスによって異なりますが、ホストの設定や「http」か「https」を選ぶケースが多いです。httpsを利用する場合、証明書や暗号キーのアップロード等の設定も行います。

3.DNSの設定をする

DNS(Domain Name System)とは、ドメイン名とIPアドレスの対応関係を管理するシステムを指します。ここでは、DNSサーバーの設定を進めていきます。

4.切り替え作業

DNSの設定も完了したら、CDNへの切り替え作業を実施します。切り替え作業を行う際には、CDN会社から発行された「CNAME」の設定が必要です。

CNAMEとは、CNAMEレコードとも呼ばれており、DNSで定義されているそのドメインについての情報の種類を指します。あるホスト名と別のホスト名をマッピングする役割があり、同じIPアドレスを持つ複数のホストを、それぞれ別の名前で定義できます。

CDNに導入しようとしているドメイン名が「redbox.ne.jp」などのAPEXドメインだった場合、CNAMEに設定できないケースがあるので注意しましょう。まずは、導入予定のドメイン名がAPEXドメインでないかを確認する必要があります。CNAMEレコードへの設定が完了すれば、切り替え作業は完了です。

5.動作の確認

設定と切り替え作業が完了したら、動作の確認を行います。ウェブサイトが正常に見れるか等を確認したり、WordPressを利用している場合はCMSなどを利用してWebサイトを構築している場合は実際に投稿したりなど、正常に動作するかどうかを確認しておきましょう。

仮に動作確認で不具合が見つかった場合、再度DNSの設定を変更する必要があります。

CDN導入のメリットと注意点

CDN導入のメリットと注意点

CDNを導入すれば、さまざまなメリットを得られますが、注意するべき点もあります。 CDNを利用する際のメリット・注意点は下記の通りです。

☑︎|CDN導入のメリット
☑︎|CDN導入時の注意点

CDN導入のメリット

CDNの代表的なメリットは、下記の3点です。

Webサイトのページ速度の改善

CDNを導入するメリットとして、Webサイトのページ速度を改善できることがあげられます。
本来、画像や動画は読み込み時間が長くなる傾向にありますが、画像や動画などをCDNのキャッシュサーバーに保持しておくことで、オリジンサーバーよりも速いダウンロード速度が実現できるため、ユーザーはストレスなくWebサイトのコンテンツを閲覧することができます。

また、 ページ速度が改善されるとユーザビリティが向上するため、不満や退会率の低下など、ビジネスに悪影響を与える可能性のある問題を回避することができます。
さらに、Webサイトのページ速度はSEOの評価に繋がる項目であるため、検索エンジンでの評価が向上し、より多くのユーザーがWebサイトを見つけやすくなります。結果的にWebサイトの集客効果が向上する可能性があるため、Webサイトの運営者にとってもメリットとなります。

サーバーの負荷軽減

CDNを導入することでサーバーの負荷を分散することができるため、オリジンサーバーの負荷軽減にもつながります。そのため、Webサイトに訪れたユーザーは高速かつ安定したコンテンツ配信を受けることができます。

また、Webサイトの運営者にとってもサーバーの負荷軽減により、セキュリティも向上するため、サーバーの負荷によるトラブルを最小限に抑えることができ、Webサイトの信頼性が向上し、ビジネスの安定性を確保することができる可能性が高まります。

運用費用を抑えられる

オリジンサーバーを複数台導入すれば、ページ速度の改善やサーバーの負荷軽減なども実現できます。しかし、管理するべきサーバーの数が多くなるほど、設置費用や運用コストが多く発生します。

CDNは、オリジンサーバーの負担を軽減でき、運用費用を抑えられる点がメリットです。CDNの利用は費用が発生するケースが多いですが、サーバーを設置するコストや運用コストと比較すると安価になります。

CDN導入時の注意点

CDNを導入する際の注意点は、以下の3点です。

httpsサイトの場合、ダイレクトが効かないケースがある

httpsサイトでは、URLを正規化するためにhttpでアクセスしてきたアクセスをhttpsにリダイレクトするという設定を行います。しかし、CDNを導入した後、リダイレクトが効かないといったケースがあります。これは、アクセスしてきたクライアントがhttpかhttpsかを判断する方法が変わったことが主な原因です。

この問題は、「X-forwarded-Proto」と呼ばれるhttpヘッダーで識別させることで解決できます。「X-forwarded-Proto」を送信して、リダイレクトルールを記載するようにしましょう。

SSL証明書を準備しておく

CDNを利用する場合、ユーザーとCDN間でSSL通信を行います。そのため、CDN側にもSSL証明書を設定するようにしましょう。

IPアドレスでアクセス制限等を実施しているかどうか

IPアドレスでアクセス制限等を実施している場合、CDNプロバイダーは、キャッシュサーバーに割り当てられたIPアドレスになります。そのため、CDNが通知するクライアントのIPアドレスを確認し、アクセス制限が行えるように修正しておきましょう。

CDNの導入事例

CDNの導入事例

この章では、CDNの導入事例を解説します。

☑︎|導入事例① SMエンターテイメント
☑︎|導入事例② 大韓眼科学会
☑︎|導入事例③ 景気創造経済革新センター

導入事例① SMエンターテイメント

SMエンターテインメントは、韓国ソウルに本社を置く芸能企画やレコードなどのエンターテイメント事業を運営する企業になります。

SMエンターテインメントは、オンプレミスサーバーやネットワーク、ストレージ、および関連システムなど、物理的なインフラストラクチャを利用して、国内外の観客に宣伝を行い、利益を生み出すためにデジタルチャンネルを積極的に活用していました。
しかしながら、K-POPスターたちの人気が急上昇したことで、トラフィック量が急増し、既存のインフラストラクチャでは追加の投資が必要とされる状況に陥りました。

SMエンターテインメントは、Amazon Web Services(AWS)を導入しダイナミックなインフラストラクチャを構築することで、ITインフラストラクチャは99.999%可用性を維持し、安定したサービスを提供することができています。
SMエンターテイメントが抱えていた課題から解決までの詳細な流れは以下のページからご参照ください。

≫≫ AWS導入事例 – SMエンターテイメント

導入事例② 大韓眼科学会

大韓民国眼科学会は、専門の眼科医師や業界関係者たちから成る学術団体であり、眼科学の発展と向上を目的として様々な事業を進めています。

眼科検査を必要とする多くの患者を受け入れる大韓眼科学会では、読影システムを利用して読影を行う際に時間的な制限が発生していました。また、読影システムにアクセスするための物理的な制限も発生していました。

Amazon Web Services(AWS)を導入する事で、専門の眼科医師が読影システムにアクセスする際の時間や物理的な制限がなくなり、業務効率が向上させることができています。
大韓眼科学会の導入事例は以下のリンクからご参照ください。

≫≫ AWS導入事例 – 大韓眼科学会

導入事例③ 景気創造経済革新センター

京畿創造経済革新センターは、革新センターのグローバル展開支援業務を担当しており、IT/ゲーム/次世代通信などの特化産業分野のスタートアップやベンチャー企業、中小・中堅企業の育成を進めている企業です。

京畿創造経済革新センターでは、短期間でグローバル展開を支援するためにWebサイトを開設する必要があり、海外からの投資を誘致するためには、高速なアクセス速度を提供することが必須です。さらに、スタートアップやベンチャー企業のデータベースの蓄積には、能動的なストレージスペースが必要であるという課題がありました

Amazon Web Services(AWS)を導入したことで、 海外からでもスムーズにアクセスできるWebサイトを短期間で開設することができています。さらに、スタートアップやベンチャー企業のデータベースを構築して、Webサイト連携サービスの基盤を構築することもできています。

≫≫ AWS導入事例 – 景気創造経済革新センター

まとめ

まとめ

今回は、CDNの導入方法やメリット、事例について解説しました。

CDNは、Webサイトのページ速度の改善やサーバーの負荷軽減など、Webサイトを運営している企業に多くのメリットをもたらします。本記事で紹介した導入方法を参考にして、CDNの導入を進めてみてください。

AmazonColudFrontを約65%で提供マルチCDNCloudPlexDelivery

 

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